水分と体重計の数字
生理前の体重増加は何kg?水分の増え方と戻る時期
生理前の体重増加は何kg?2023年の研究で測定された約0.45 kgの水分の増加と、その理由、生理後に戻る時期を、同じ周期日で比べる方法とあわせて解説します。
ガイド

体重は減らないのにサイズダウンするのは、体重計が水分や除脂肪組織の増加まで拾う一方で、ジーンズは体の形だけに反応するからです。どちらの数字も嘘ではありません。測っているものが違い、体重計は全体の質量、服は体が占める体積を表します。
体重計は、骨、内臓、消化中の食べ物、水分、グリコーゲン、脂肪、筋肉をひとつの数字にまとめます。巻き尺やジーンズが反応するのは体積です。体積は、どの組織がどこにあるかで変わります。
新しいトレーニングを始めて6週間ほどなら、まず疑いたいのは水分です。レジスタンストレーニングを始めると、脂肪が変わる前、筋肉が目に見えて大きくなる前から、筋肉に水分がたまります(Fernández-Elías et al., 2015、Abe et al., 2000)。その水分は体重計には数kgとして出ますが、サイズには出ません。減った脂肪は、ウエストにきちんと表れます。
体重が増えても細く見えることはあります。体重計は質量を合計するだけですが、巻き尺や鏡が示す形は密度にも左右されるからです。同じ重さの組織でも、場所のとり方は違います。
標準的な体組成モデルでは、除脂肪組織(筋肉、内臓、水分の多い組織)の密度は約1.10 g/cm³です。脂肪組織は軽く、約0.90 g/cm³です(Siri, 1961、Brozek et al., 1963、Wang et al., American Journal of Physiology の要約による)。密度の高い組織は、同じ1 kgでも体積が小さくなります。
トレーニングで脂肪の一部が除脂肪組織に入れ替わると、体重は変わらないことがあります。水分と少しの筋肉が加わり、脂肪が減る場合は、体重が増えることもあります。体は小さくなっているのに体重計は上がる、ということが起こります。どちらの数字も間違いではなく、答えている問いが違うだけです。
新しい運動を始めると体重が増えるのは、筋肉がグリコーゲンを多くためるようになり、グリコーゲンに水が結びつくからです。グリコーゲンは、体が炭水化物を燃料としてたくわえておく形です。乾いた状態ではたくわえられません。
2015年の研究が、この比を直接測っています。長時間の運動で脱水したあと、部分的にだけ水分を戻した自転車選手は、グリコーゲン1 gあたり約3 gの水を結びつけてグリコーゲンを回復しました。十分に水分を戻した場合、その比は約17 gまで上がりました(Fernández-Elías et al., European Journal of Applied Physiology, 2015)。
幅が大きいのは、飲んだ水分の量で変わるためです。誰にでも当てはまる固定の数字ではありません。ただ、仕組みはわかります。新しい運動や強い運動でグリコーゲンをためなおすと水も一緒に入り、その分は脂肪や筋肉の変化よりずっと早く体重計に出ます。
筋肉が目に見えて増えるのは、水分が体重計に出るよりも遅れます。男性17人と女性20人が、週3回、8〜12回で限界になる負荷のレジスタンストレーニングを12週間続けた研究があります。複数の部位で、筋力と超音波による筋肉の厚みが測られました(Abe et al., 2000)。
先に伸びたのは筋力です。男性のレッグエクステンションは2週目、女性のチェストプレスとレッグエクステンションは4週目、男性のチェストプレスは6週目に有意に上がりました。筋肉の厚みの変化は、それより遅れました。これは1つの研究の1つの方法であり、誰かの経過を約束するものではありません。
この方法では、最初の6週間に動いたのは主に筋力で、目に見える筋肉の厚みではありませんでした。同じ作りのトレーニングなら、6週後に体重計が重くなっていても、筋肉がすでに増えた結果というより水分の保持と考えるほうが自然です。ジーンズがゆるくなったのも、体が除脂肪組織に作り替わったというより、脂肪が減った結果と考えるほうが自然です。
体重が1 kg増えてもウエストが減ることは、2つの密度から計算で確かめられます。**以下の体重は計算を簡単にするための例示の数字で、密度は出典のある数字です。**6週間で脂肪が1 kg減り、除脂肪組織(筋肉とそこに含まれる水分)が1 kg増えたとします。体重計の表示は変わりませんが、体は小さくなります。
2つの密度で体積を出すと、次のとおりです。
| 組織 | 密度 | 1 kgの体積 |
|---|---|---|
| 脂肪(0.90 g/cm³) | 0.90 g/cm³ | 1,000 g ÷ 0.90 g/cm³ ≈ 1,111 cm³ |
| 除脂肪組織(1.10 g/cm³) | 1.10 g/cm³ | 1,000 g ÷ 1.10 g/cm³ ≈ 909 cm³ |
(Siri, 1961、Brozek et al., 1963、Wang et al., American Journal of Physiology の要約による)
差は1,111 − 909で約202 cm³、同じ1 kgで体積が約18%小さくなります。脂肪から除脂肪組織に1 kg入れ替わると、体重計が動かなくてもウエストが細くなるのはこのためです。
ここに水分を足します。新しい運動の最初の数週間に、グリコーゲンに結びついた水分が例示として0.5 kg入ったとします。上の入れ替えでウエストが小さくなっていても、体重計は0.5 kg重く出ます。体重計は両方の効果を合計し、巻き尺は脂肪と除脂肪組織の入れ替わりだけを見ます。食い違いの全体は、この1つの計算で説明できます。
体重計と巻き尺の比べ方でつまずきやすい点は、次の5つです。
Avocaloは体重と活動を記録し、7日間、30日間、3か月の統計を表示します。1回の数字ではなく傾向が見えるのは、この表示です。この画面はアプリの中にあります。ブラウザで同じ確認をしたい場合は、体重トレンド計算と停滞期チェックに体重の記録を貼り付けると、7日平均、なめらかな傾向、横ばいが本当に停滞期かどうかがわかります。水分の仕組みをさらに知りたい場合は、水分と脂肪の見分け方と運動後に体重が増える理由も参考になります。
アプリも計算ツールも、脂肪、水分、筋肉を見分けることはできません。この記事が最初から勧めている外からの確認は、ウエストに巻き尺を当てることです。毎回同じ位置で測ってください。アプリや無料ツールの代わりではなく、併用するものです。
Avocaloには写真での食事記録もあります。食事を撮影し、AIの推定を確認して、直してから保存します。その推定は画像を読み取った結果で、実験室での測定ではなく、この記事が扱う体重と水分の話とは別です。Avocaloで食事と体重を記録すると、両方を1か所にまとめられます。
失敗の証拠ではありません。体重計が変わらない、または上がっているのにウエストや服のゆとりが小さくなっているなら、上で見た密度とグリコーゲンの仕組みから、**脂肪の減少と、水分の保持や少しの除脂肪組織の増加が同時に起きているパターンと矛盾しません。**ただし、これだけでは証明になりません。確かめられるのは、数週間の傾向です。
引用した研究は、運動と水分補給のあとの1時点でグリコーゲンと水の比を測ったもので、新しいトレーニングを数週間続けたあとにどれだけ続くかは測っていません。体が慣れて、この水分の影響が落ち着くまでに何週間かかるかを示す出典は、ここにはありません。
この時期には、その可能性は低いと考えられます。入手できる筋肉の厚みのデータでは、12週間で筋力の向上より遅れて増えており(Abe et al., 2000)、グリコーゲンに結びついた水分は新しいトレーニングから数日で表れます。6週目の体重増加は、この2つの時間経過から、水分のほうが大きな要因と考えるのが自然です。
引用したグリコーゲンと水の仕組みは、筋肉のグリコーゲンを使い切ってたくわえなおす運動なら、レジスタンスでも持久系でも当てはまります。一方、筋力と筋肉の厚みの研究はレジスタンス運動を使っています。ここで示した筋肉の時間経過は、その種類のトレーニングに当てはめるのが適切です。
体重には週のリズムがあり、週末にかけて上がり、平日に下がっていくことが、80人の成人の何千回もの測定を調べた研究で見つかっています(Orsama et al., 2014)。1日の数字には、脂肪や筋肉の変化と同じくらい、このリズムが含まれています。
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