ガイド
レシピのカロリー計算のやり方

レシピのカロリー計算のやり方は、材料ごとのカロリーを生の重さから出して合計し、人数分、または食べる分の仕上がり重量で割ることです。 手作りの料理なら何でも使えます。ただし、重さを量る状態と、栄養データの状態をそろえることが条件です。このガイドでは、よくある近道がなぜ誤差のもとになるのかを説明し、夕食1品を生の重さから1皿分まで計算します。
ポイント
- 皮なしの生の鶏むね肉は100 gあたり120 kcalです(USDA FoodData Central)。
- 炊いた長粒種の白米は100 gあたり130 kcalで、炊くと乾燥時の約280%の重さになります(USDA FoodData Central)。
- 鶏肉、ごはん、油、野菜を使った例の夕食は合計1107 kcalで、4等分すると1人分は約277 kcalです。
手作りの料理には栄養成分表示がありません。以下の方法は、材料から表示の代わりになる数字を作るものです。キッチンスケールと電卓があれば、同じ手順で再現できます。
手作り料理のカロリーはどう計算しますか?
手作り料理のカロリーは、エネルギーのある材料をすべて書き出し、材料ごとに計算して足し合わせます。肉、米、油、ソース、バター少々まで入れます。重さは、皮や骨などを取り除いたあと、実際に鍋へ入れる分を量ります。
各材料の100 gあたりのカロリーは、USDA FoodData Centralなどの公開データベースか、材料のパッケージで調べます。日本の食材なら、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)も使えます。部位、脂肪分、生か加熱後かを合わせることが、見た目以上に大切です。
1つの材料のカロリー = 使った重さ(g) × 100 gあたりのカロリー ÷ 100
すべての材料の結果を足すと、料理全体の合計カロリーになります。これを人数や食べる量で割る前の数字です。
ラベルの単位は国で異なります。日本では、消費者庁の食品表示基準にもとづき、栄養成分表示に熱量をkcalで示します。EUでは、規則 (EU) No 1169/2011 により、100 gまたは100 mlあたりのエネルギーをkJとkcalの両方で示します。kJの表示はkcalに換算でき、1 kcal = 4.184 kJです。手計算の合計を確かめるときは、栄養成分表示の計算ツールが同じ換算を使っています。
材料は生のまま量るべきですか、加熱後に量るべきですか?
材料は、使う栄養データが説明している状態のまま量ります。2つの状態を混ぜてはいけません。乾燥した米の値は、鍋に入れる乾燥時の重さに対応し、水を吸って重くなった後の重さには対応しません。
肉で特に重要です。鶏肉は加熱すると水分が抜けるため、生のむね肉400 gは焼いても400 gのままではありません。焼いた鶏肉の重さに生の肉の値を掛けると、合計が実際より大きくなります。加熱後の重さに、水分を多く含む生の状態の数値を当てはめているからです。鶏肉の場合の歩留まりは、鶏むね肉の生と加熱後の重さで調理法別に確認できます。
対処法は、工程のどこか1点で重さを記録し、同じ点で測ったカロリー値を使うことです。生の重さには生の値、加熱後の重さには加熱後の値を使えば成り立ちます。混ぜると成り立ちません。米の場合は、白米の炊飯前後の重量で、USDAの数値を使った換算を確かめられます。
加熱すると食品の重さはどれくらい変わりますか?
長粒種の白米は、USDA FoodData Centralによると、炊くと生の約280%の重さになります(生の米はFDC 168877、炊いた米はFDC 168878)。乾燥した米100 gは、水を吸って炊き上がり280 gになります。
肉は逆で、水分が出て軽くなります。生と調理後の重さを換算するツールでは、肉、魚、野菜などのUSDAの実測値を、それぞれの出典つきで確認できます。
すべての食品に当てはまる1つの割合はありません。米は水を吸って重くなり、肉は水分が蒸発して軽くなります。同じ加熱でも、向きは反対です。
鶏肉とごはんの4人分で計算するとどうなりますか?
鶏肉とごはんの4人分は、合計1107 kcal、1人分で約277 kcalになります。生の材料の重さから1皿分まで、順に計算します。鶏肉、ごはん、油の数値は、表の下に示すUSDA FoodData Centralの値です。
野菜と仕上がりの重さは、計算を完成させるための仮の数字(例示)です。 測定値がなかったため、こちらで置いた値です。
| 材料(使う状態) | 加えた重さ | 100 gあたりのkcal | 出典 | 材料のカロリー |
|---|---|---|---|---|
| 鶏むね肉、生 | 400 g | 120 | USDA FDC 171077 | 480 |
| 白米、炊いたもの | 300 g | 130 | USDA FDC 168878 | 390 |
| オリーブオイル | 20 g | 884 | USDA FDC 171413 | 177 |
| 野菜(例示) | 200 g | 30 | 例示のみ | 60 |
| 合計 | 1107 |
鶏肉の行は、400 × 120 ÷ 100 = 480 kcalです。
ごはんの行は、300 gが炊いた後の重さなので、炊いた米の値をそのまま使います。300 × 130 ÷ 100 = 390 kcalです。油の行は、20 × 884 ÷ 100 = 177 kcal(176.8を四捨五入)です。4行を足すと、480 + 390 + 177 + 60 = 1107 kcalになります。
仕上がりの重さを1100 g(例示)とします。1107 ÷ 1100 で、100 gあたり約101 kcalです。4等分なら、1107 ÷ 4 = 277 kcalが1人分です。別の出典を使う材料があれば、その数字で同じ掛け算をやり直してください。
調理に使う油もレシピのカロリーに入れますか?
調理に使う油は、入れた分をレシピのカロリーに入れます。ただし、フライパンに残る分もあるので、そこは冷静に考えます。大さじ1杯のオリーブオイルが、すべて皿に載るとは限りません。一部は鍋に膜のように残ったり、余分な脂と一緒に捨てられたりします。
料理ごとの油の残り方は、鍋、火力、食材で変わるため、出典つきの割合はありません。入れた油は量れるので、材料として記録します。残る分の調整は、事実ではなく自分の見積りとして扱います。
調理後に目に見える脂や油を捨てた場合は、そのエネルギーも一緒になくなっています。決まった割合で減らすより、捨てた分を量って引くほうが正確です。調理油のカロリー計算ツールは、鍋に入れた油と、あとに残った油から計算し、残りを1人分ずつに分けます。
1人分のカロリーはどう計算しますか?
1人分のカロリーは、料理全体の合計を、分け方に合わせて割って出します。等分なら、合計を人数で割ります。上の例の277 kcalがそうです。
量って取り分ける場合は、合計を料理全体の仕上がり重量で割り、皿の上の重さを掛けます。1107 ÷ 1100 × 350 = 352 kcalが、350 gの1皿分です。
どちらの方法も、料理全体に材料が均等に混ざっていることが前提です。鶏肉が多い皿と米が多い皿は、同じ重さでも同じカロリーになりません。具が分かれている料理は、部分ごとに計算すると、より正確になります。
この計算はレシピのカロリー計算ツールでもできます。1人分、100 gあたり、取り分けた量のカロリーを返します。レシピの合計を直接入力するか、USDAの値つきの147種類の食品リストから材料を足すか、ラベルの100 gあたりのkcalを入力して合計を作れます。
食事の写真だけで、この計算の代わりになりますか?
食事の写真による推定は、この計算を速くしたものではなく、別の種類の見積りです。写っている食品を見分け、量の目安を出せますが、ソースに混ざった油や、料理の表面の下にある重さは見えません。
Avocaloの写真記録は、次のように動きます。食事を撮影すると、AIの画像認識モデルが、画像から食品、量、カロリー、マクロ栄養素を推定します。結果は概算で、隠れた油、料理に混ざったソース、正確な量は反映できません。保存する前に、ユーザーが内容を確認し、編集できます。推定はモデルが画像を読み取った結果で、栄養データベースと照合したものではなく、アプリは食品の重さを量りません。
材料を重さで量る方法のほうが再現性があります。自分で選び、確かめられる数値で作るからです。普段の食事に写真記録が合うと思うなら、Avocaloをダウンロードしてください。
よくある質問
材料に栄養成分表示がない場合はどうしますか?
USDA FoodData Centralなどの公開データベースや、日本食品標準成分表で、部位、脂肪分、生か加熱後かをできるだけ合わせて探します。完全に一致する項目がなければ、いちばん近いものを選び、結果は正確な値ではなく推定値として扱います。
鍋1つ分全体のカロリーはどう計算しますか?
鍋全体の合計は、材料ごとに計算した数字を足し合わせたもので、割る前の値です。1人分のカロリーは、そのあとで、合計を人数で割るか、食べる分の仕上がり重量で割って出します。
レシピのカロリー計算にキッチンスケールは必要ですか?
キッチンスケールがあると、精度が大きく上がります。材料ごとのカロリーの式が、グラム単位の重さから始まるからです。スケールがなければ、計量スプーンや目安の分量で見積れますが、量った値より精度は下がります。
人数が割り切れないレシピはどうしますか?
そのレシピで実際に取り分ける人数で、合計カロリーを割ります。1人分のカロリー = 合計 ÷ 人数という式は、3人分でも5人分でも、端数があっても同じです。
材料を切ったり下処理したりすると、記録する重さは変わりますか?
変わります。実際に料理へ入る可食部の重さを記録します。生の鶏むね肉の値は、皮と骨を除いた状態を前提にしているので、買ってきた丸ごとではなく、下処理したあとの肉を量ります。
出典
- USDA FoodData Central, raw chicken breast (FDC 171077): 計算例で使った、生の鶏肉のカロリー。
- USDA FoodData Central, raw long-grain white rice (FDC 168877): 調理前後の重さの換算に使った、生の米のカロリー。
- USDA FoodData Central, cooked long-grain white rice (FDC 168878): 計算例と換算に使った、炊いた米のカロリー。日本の食品の成分値は、日本食品標準成分表(八訂)(文部科学省)で確認できます。
- USDA FoodData Central, olive oil (FDC 171413): 計算例で使った、油のカロリー。
- Regulation (EU) No 1169/2011: EUで食品ラベルに表示が必要な内容。ラベルのkJからkcalへの換算に使用。日本の表示は、消費者庁の食品表示法・食品表示基準で確認できます。
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