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炭水化物を食べるとすぐお腹がすく理由

白いご飯のボウルが2つ並び、片方はそのまま、もう片方は鶏肉と葉物野菜がのっている
白いご飯のボウルが2つ並び、片方はそのまま、もう片方は鶏肉と葉物野菜がのっている

炭水化物を食べるとすぐお腹がすくのは、炭水化物中心の食事が胃から速く出ていき、数時間以内に空腹ホルモンが跳ね返るためです。 たんぱく質や脂質を含む食事は胃にとどまる時間が長く、その跳ね返りも起こりにくくなります。出典の数字で見ると、空腹が戻るまでの目安は1時間ではなく約2時間です。ただ、仕組みはどちらも同じで、原因は意志の弱さや量の少なさではなく、消化の速さです。

炭水化物を食べるとすぐお腹がすくのはなぜ?

炭水化物を中心にした食事が胃から出る速さは、たんぱく質や脂質が入った食事より速いことが、MRIを使った研究で示されています。単に食べた量が少なかったのではありません。同じカロリーの2つの食事でも、胃の中での動きはまったく違うことがあります。

精製された炭水化物が中心の食事は、たんぱく質や脂質が混ざった食事より早く胃を出ます。胃を出たあとは血糖値が下がります。空腹を知らせるホルモンは、元に戻るだけでなく、食前より高くなることもあります。

健康な成人15人を対象に、MRIで胃排出を追跡した研究があります。胃の中身が半分になるまでの時間は、高炭水化物の食事で132.35 ± 33.38分でした。高たんぱく質の食事では157.57 ± 37.12分、高脂質の食事では187.84 ± 41.17分でした(Farivar et al.)。炭水化物の食事は、どちらよりも有意に速く胃を出ています。

同じ研究、同じ人たちで、炭水化物は約2時間、脂質は3時間超という差です。

炭水化物だけの食事は、混ぜた食事よりどれくらい速く胃を出る?

炭水化物の食事の半排出時間は、脂質の食事より約55分短くなりました。Farivarの研究では、3種類の具体的な食事が使われています。高炭水化物は野菜チャーハン風のフライドライス(440.9 ± 30.5 kcal)、高たんぱく質は焼き鶏とサラダ(725.7 ± 26.2 kcal)、高脂質はカリーヴルスト(カレー味のソーセージ)とフライドポテト(1212〜1344 kcal)で、健康な成人15人が対象でした(Farivar et al.)。

脂質の食事との差は統計的にも確かめられています(p<0.001)。たんぱく質の食事との差は小さくなりますが、こちらも有意です(p=0.010)。

別の試験では、たんぱく質の役割だけを取り出して調べています。同じ参加者が、別々の日に2種類の試験用ドリンクを飲みました。1つはたんぱく質のみ(たんぱく質70 g、280 kcal)、もう1つはそのたんぱく質の一部を炭水化物と脂質に置き換えたもの(たんぱく質14 g、デキストロース28 g、オリーブオイル12.4 g、280 kcal)です。

たんぱく質のみのドリンクは、半分が胃を出るまでに58 ± 31分かかりました。炭水化物と脂質のドリンクは23 ± 8分でした。血糖値のピークは、前者が5.7 ± 0.4 mmol/L、後者が7.9 ± 0.6 mmol/Lです(炭水化物と脂質の置き換えに関する研究、Nutrients 2018)。同じ参加者で、たんぱく質を減らすと胃排出の速さは2倍以上になりました。

なぜたんぱく質で空腹ホルモンの経過が変わるの?

たんぱく質を含む食事では、グレリンの再上昇が遅く、跳ね返りも小さくなります。グレリンは空腹を促すホルモンで、胃が空になるころの時間帯とあわせて動きます。

グレリンは食前に上がり、食後に下がります。6時間にわたって測定した研究では、食後最初の3時間は、炭水化物のほうがたんぱく質や脂質よりグレリンを強く抑えました。ただし6時間全体で見ると、抑える力が強かったのはたんぱく質でした(Foster-Schubert et al., 2008)。

その後の3時間では、炭水化物だけに目立った跳ね返りが見られました。グレリンが食事前の水準を超えて上がったのです。たんぱく質と脂質では、そうした跳ね返りなしに、抑制がより長く続きました。

胃排出のデータから予想されるとおりの結果です。炭水化物が多い昼食は、最初の時間帯こそ空腹を強く抑えます。しかし跳ね返りは、たんぱく質を含む食事より早く、そして高く現れます。

脂質はなぜさらに胃排出を遅くするの?

脂質は、Farivarの研究で比べた3つの栄養素のなかで、胃排出への影響が最も強いものでした。半排出時間は、炭水化物の食事より1時間近く長くなっています(Farivar et al.)。

これは、脂質が抽象的な意味で腹持ちがよいという話ではありません。物理的な作用です。脂質は、胃が中身を小腸へ送り出す速さを落とすため、消化の過程全体が引き延ばされます。

実際には、少量でも脂質が入った食事は、入っていない食事より空腹を感じるのが遅くなります。たんぱく質にも同じ働きがあるため、両方を含む食事は、炭水化物だけの食事よりグレリンの跳ね返りをずっと長く抑えると考えられます。

同じカロリーでも午後が違う?計算例で確認

下の2つの昼食は、引用した食事のカロリー帯に合わせて作った例示であり、新しい測定値ではありません。 胃排出とグレリンの時間は、出典にある数字です。

同じカロリーでも午後が違う?計算例で確認
昼食 内容 おおよそのカロリー 半排出時間 グレリンの経過
炭水化物のみ(例示) 研究の食事に近い野菜チャーハン風のごはん 約440 kcal 132分(出典あり) 0〜3時間は抑制、3〜6時間はベースラインを超えて跳ね返る
混合(例示) 鶏肉、サラダ、オリーブオイルのドレッシング 約440 kcal たんぱく質の食事で157分(出典あり)。さらに脂質で遅くなる(組み合わせは例示) 抑制がより長く続き、3〜6時間の跳ね返りは起こりにくいと予想(同じ研究で、たんぱく質と脂質が単独でそうだったため)

午後1時に炭水化物だけの昼食をとると、胃排出の半分地点は約3時12分(1時+132分)です。多くの人が感じる午後3時ごろの眠気に近い時刻です。研究の範囲は15人で±33分あり、人によって差が出ます。

カロリーを合わせ、たんぱく質と脂質も入れた混合の昼食は、胃排出がもっとゆっくりです。Foster-Schubertのデータでたんぱく質と脂質が単独で示した動きから、3〜6時間のグレリンの曲線に同じ跳ね返りは出にくいと考えられます(Foster-Schubert et al.)。ただしその研究は単一の栄養素を調べたもので、この組み合わせの食事を調べたものではありません。

カロリーが同じでも、午後の過ごしやすさは違うことがあります。これは仕組みの話で、数え方が間違っていたわけではありません。

カロリー計算を正確にするには、どう考えればよい?

昼食のカロリーがいつもと同じでも、炭水化物だけの食事は、混合の食事より早く空腹になることがあります。それは数え方が間違っているからではありません。炭水化物だけのあとでは、胃排出もグレリンの跳ね返りも速く進むためです。

同じカロリーの食品でも、満腹感は異なることがあります。胃排出の速さとは別の話です。満腹度指数の最初の研究では、38種類の食品を1000 kJずつ食べ、白パンを基準に比べました。たんぱく質が多い食品や脂質が多い食品は、血糖反応だけでは予想できない満腹感を示しました(Holt et al.)。総カロリーが同じ食事でも、違いが出る理由は1つではありません。

正確に記録したい場合は、総カロリーだけでなく、食事の中身の組み合わせも記録することが役立ちます。総量が同じ食事でも、そのあと数時間の動きは変わるからです。複数の材料で作る自炊の昼食なら、レシピのカロリー計算のやり方で、材料を足し上げて1人分に分ける方法を紹介しています。

レシピの合計カロリーがわかったら、無料のレシピのカロリー計算ツールで、1人分、100 gあたり、量った分のカロリーを出せます。

自分の食事でこのパターンに気づくには?

2日分の似た食事を比べると、パターンに気づきやすくなります。パン、ごはん、パスタなど炭水化物がほとんどの昼食は、2時間ほどで空腹になることがあります。肉、卵、豆、油脂を含む昼食は、長くもつ傾向があります。どちらも、ここまでの胃排出とグレリンのデータと合っています。

確かめるには、体重計ではなく時計を使います。1〜2週間、昼食の種類ごとに空腹が戻った時刻をおおまかに記録し、量を推測するのではなく時間を比べます。

約55分の胃排出時間の差と、3〜6時間のグレリンの跳ね返りという目安から、おおよその範囲が見えてきます。炭水化物の多い昼食が、混合の昼食より2〜3時間早く切れることが続くなら、それがこのパターンです。数え方に問題があるサインではありません。

Avocaloは、胃排出やグレリンの値を測ることはできません。できるのは、食事を撮影すると、AIの画像モデルが食品、量、カロリー、マクロ栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)を推定し、保存前に確認して編集できることです。

食事ごとのマクロの内訳を、どれくらい満腹が続いたかと並べて見ると、自分なりのパターンに気づく手がかりになります。アプリは空腹になる時刻を知らず、写真から識別できる範囲しかわかりません。炭水化物が多い食事と混合の食事を比べたい場合は、Avocaloをダウンロードして、何回か昼食を記録し、マクロの内訳を確かめてみてください。

よくある質問

炭水化物は体に悪いということですか?

いいえ。問題は炭水化物そのものではなく、組み合わせです。ここで紹介した胃排出とグレリンのデータは、炭水化物をだけ食べた場合のもので、炭水化物全般の話ではありません。ごはん、パン、果物をたんぱく質や脂質と一緒に食べれば、同じ仕組みにより、変化はよりゆるやかで安定します。

血糖値が急に下がるのは、反応性低血糖と同じですか?

必ずしも同じではありません。炭水化物が多い食事のあとの血糖値の上下は、ふつうに起こる変化です。反応性低血糖は、一部の人に起こる、より顕著な血糖の低下で別のものです。上の出典は一般的な血糖とグレリンの動きを述べたもので、診断ではありません。強い症状や繰り返す症状は、医師に相談してください。

炭水化物の多い食事にたんぱく質を足せば、空腹は防げますか?

経過が変わります。ある試験では、ドリンクからたんぱく質を減らすと、胃排出の速さが2倍以上になり、血糖のピークも上がりました。逆にたんぱく質を足せば、同じ仕組みで胃排出が遅くなり、ピークもやわらぐと考えられます(炭水化物と脂質の置き換えに関する研究)。

なぜ毎日ほぼ同じ時間に空腹になるのですか?

食事の組成が同じなら、胃排出とグレリンのタイミングはかなり一定だからです。Farivarの研究で、高炭水化物の食事の半排出時間は、参加者全体で132.35 ± 33.38分でした。似た食事を似た時刻にとれば、似た予定で胃が空になりやすい、という程度にはまとまった幅です(Farivar et al.)。

炭水化物の種類(パンか果物か)で変わりますか?

引用した研究が調べたのは、チャーハン風のごはん、鶏肉とサラダ、カリーヴルストといった食事全体の区分で、パンと果物の比較ではありません。この2つを分ける数字は、引用した出典にはありません。出典があるのは、炭水化物だけの食事が混合の食事より速く胃を出るという一般的な仕組みです。個別の食品の比較には、別の研究が必要です。

出典

発行元:Petros IT Solutions SRL。訂正のご連絡:[email protected]

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