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カロリー制限でだるいのはなぜ?

カロリー制限でだるいのはなぜ?
カロリー制限中にだるいと感じるのは実際に起こることですが、原因が制限だけということはまれです。 食べる量が減ると、体は無意識の動きに使うエネルギーを減らします。それが、自分で選んだ行動ではなく「疲れ」として感じられます。炭水化物が減ると、きつい運動に使える筋グリコーゲンも少なくなります。そのほか、記録を見ると、予定より大きかった差、少なすぎるたんぱく質、遅い時間のカフェイン、睡眠不足といった具体的な原因が見つかることが多いです。
だるさの原因は制限そのものか、記録に出る別の要因か?
答えは両方で、割合は人によって違います。カロリー制限の研究では、減った体重で説明できる以上に、体がエネルギー消費を下げることが示されています。
ただし、この適応には測定された大きさがあります。日々のだるさは、平均的な変化よりも具体的な要因に左右される人が少なくありません。だるさが強い、または急に出たときは、まず次の点を確認します。
- 予定より大きくなってしまったカロリーの差
- 日々の活動に回すエネルギーを守れないほど少ないたんぱく質
- 睡眠の回復を妨げる遅い時間のカフェイン
- 睡眠時間そのものの不足
記録を1つずつ照らし合わせることが、どれが効いているかを知る唯一の方法です。「制限のせい」と決めつけると、この確認を飛ばしてしまいます。
体はエネルギー消費をどれだけ下げるのか?
CALERIE試験では、成人がカロリーを25%減らしたところ、1日の総エネルギー消費量が3か月で454 ± 76 kcal、6か月で316 ± 118 kcal減り、体重減少だけで予測される量を上回りました(Redman et al., PLoS One 2009)。
この試験では、実際に減った脂肪量と除脂肪量でエネルギー消費を補正し、体組成では説明できない部分を取り出しています。25%制限群だけで見ると、補正後の低下は3か月で1日371 ± 75 kcalでした。
25%制限群と、もう1つの低カロリー食の群を合わせると、補正後の低下は3か月で1日431 ± 51 kcal、6か月で1日240 ± 83 kcalでした。体が小さくなった分から必要とされる量より少なく使うこの差を、研究者は代謝適応と呼びます。
6か月の数字は3か月より小さくなっています。論文はこれについて2つの解釈を挙げ、どちらとも決めていません。適応が時間とともに和らいだ可能性と、参加者が少なく6か月では同じ効果を3か月ほど明確に検出できなかった可能性です。
この群は12人で、この大きさの変化を確実にとらえるには、もっと多くの人数が必要だったと著者は述べています。数字が小さくなったことは、未解決のこととして扱い、体が適応をやめた証拠とは考えないでください。
3か月と6か月の低下の多くは、安静時の代謝ではありませんでした。活動に関連するエネルギー消費は、制限群を合わせて3か月で1日420 ± 60 kcal、6か月で1日228 ± 93 kcal減っています。これは意識した運動以外に、日常の動きで使うエネルギーです。
この部分は、階段や夕方の散歩への意欲の低下として感じられ、決断としては感じられません。体重の変化を扱った以前の研究にも、似た補償の傾向が見つかっています。体は変わった体重に対して、新しい体の大きさから予測されるより少ないエネルギーを使うことで抵抗し、食べ足りない人にも食べ過ぎの人にも見られました(Leibel, Rosenbaum & Hirsch, NEJM 1995)。
運動がきつく感じるのはなぜ?睡眠不足でなぜ悪化する?
制限中のトレーニングでは炭水化物も減りがちで、それがきつい運動の感じ方にほぼ直接影響します。筋肉の中に蓄えられた炭水化物である筋グリコーゲンは、持続的な運動の燃料です。
グリコーゲンの回復についてのレビューでは、極端に低い境界を乾燥筋肉1 kgあたり約75 mmolとしています。長時間の運動中に疲労を起こす水準として、研究者が挙げる値です(PMC review)。
炭水化物をとらずにグリコーゲンを戻す速さは遅く、乾燥重量1 kgあたり1時間に約2 mmolです。体重1 kgあたり1時間に約1.2 gの炭水化物をとると、合成は1時間に乾燥重量1 kgあたり約45 mmolに近づき、20倍以上の速さになります。
この差から、前日に炭水化物が少なかった日の運動が重く感じられる理由を説明できます。これは異常のサインではありません。燃料の供給の問題で、対処法もわかっています。運動の前後に炭水化物を増やすことです。制限そのものが原因だと決める前に、記録で本当に少なかったかを確かめられます。自家製の運動前の食事なら、レシピの1人分のカロリーとたんぱく質を計算する無料ツールで、炭水化物が足りなかったのかを確認できます。
睡眠不足とカロリー制限は互いを悪化させることがあり、その仕組みは直接測定されています。研究者は、健康な若い男性で、ベッドで4時間の夜を2回過ごした場合と、10時間の夜を2回過ごした場合を比べました。
短い睡眠の条件では、空腹を知らせるホルモンのグレリンが28%増え、満腹を知らせるホルモンのレプチンが18%減りました。同じ条件で、空腹感の評価は24%、食欲の評価は23%上がりました(Spiegel et al., Annals of Internal Medicine 2004)。
この研究では、睡眠が短いと空腹感が増し、エネルギーも減りました。この種の空腹は、全体の食事量が少ないときほど、寝つきや睡眠の維持を難しくすることがあります。
遅い時間のコーヒーで就寝が遅れると、別の角度から似た悪循環が始まることがあります。就寝時刻、カフェインの時間、寝る前の空腹感は、記録でまとめて確認したい項目です。炭水化物が多くたんぱく質の少ない夕食だと、寝る前に空腹が戻りやすくなります。炭水化物だけの食事がすぐ空腹になる理由も、あわせて確認しておくとよい点です。
記録を見ると、たいてい何が見つかる?
以下は実際の読者の記録ではなく、例として作った数値です。 典型的な1日の数字を計画と比べる方法を示します。このような記録からは、制限が原因だと決める前に、具体的な原因が見つかることがあります。
| 曜日 | 予定の差と実際の差 | 記録したたんぱく質 | 最後のカフェイン | 睡眠時間 |
|---|---|---|---|---|
| 月 | 400 kcalと400 kcal | 十分 | 午前10時 | 7.5 |
| 火 | 400 kcalと750 kcal | 少なめ | 午前10時 | 7.5 |
| 水 | 400 kcalと420 kcal | 十分 | 午後3時 | 5.5 |
| 木 | 400 kcalと410 kcal | 少なめ | 午後4時 | 6 |
火曜日の実際の差は計画のほぼ2倍で、はっきりした理由がなくても消耗しやすい日になる一因です。水曜日と木曜日は、遅いカフェインと短い睡眠が重なっています。Spiegelらのデータが、翌日の空腹感の増加とエネルギーの低下に結びつけているパターンです。
これらの行は、制限そのものが原因だとは示していません。ずれてしまった、直せる具体的な要素を示しています。数日分を計画と比べると、制限と、変わってしまった具体的な要素とを切り分けられます。
比較を静かに狂わせるものは?
比較を狂わせるのは、次のような見落としです。
- 差をおおまかに見積もる。 予定した400 kcalの差が、その場では何も変わらないまま700や800 kcalに広がることがあります。量が不正確だとなおさらです。
- 混ぜ料理のたんぱく質を数え漏らす。 穀類、ソース、乳製品の中のたんぱく質は、1日の合計を足すときに飛ばしやすいものです。
- 午後の眠気を抑えようとしてカフェインを遅らせる。 同じ量でも睡眠が細切れになり、眠気を楽に解消してくれたはずの睡眠を損ないます。
- 1日の不調をパターンと見なす。 睡眠が短かった夜や差の大きかった1日だけでは、ほとんど何も言えません。数日続いたら、記録と照らし合わせる価値があります。
- 運動前後の炭水化物のタイミングを飛ばす。 きつい運動の前日に炭水化物が少ないと、グリコーゲンの仕組みが予測するとおりの疲労が起こります。
食事記録アプリはどこまで役立ち、どこから役立たない?
記録は、数字が入っていて初めてこれらの疑問に答えられます。Avocaloでは、食事の写真を撮るか、ギャラリーから選ぶと、AIの画像モデルが食品、量、カロリー、たんぱく質、炭水化物、脂質を推定し、保存前に確認と修正ができます。
これで1日のたんぱく質の合計と、食事をとった時刻の流れがわかり、上の項目のうち2つの確認に役立ちます。写真の推定は画像の読み取りで、実験室の測定ではありません。見えない油や正確な量まではわからないので、1つの正確な数字としてより、日ごとの比較に向いています。
アプリでは食事と並べて、水分、体重、活動も記録できるので、エネルギーが低かった日に、ほかに何が違ったかを並べて見られます。自分の日々を比べたい方は、写真で食事を記録して日ごとのパターンを見ることができます。
だるさで受診を考えるのはどんなとき?
記録で思い当たる原因を確かめたあとも1〜2週間以上だるさが続くとき、またほかの症状をともなうときは、自分だけで対処せず、医師に相談してください。
よくある質問
カロリー制限をすれば必ずだるくなる?
必ずではなく、程度は人によって大きく違います。CALERIEのデータでは、研究対象の集団の平均で、エネルギー消費と活動量がともに下がりました。ただし1人ひとりの低下は、実際の差の大きさと、その配分によって決まります。
慣れればだるさは取れる?
睡眠、たんぱく質、実際の差の大きさが安定すれば和らぐことがあります。CALERIEでは、補正後のエネルギー消費の低下は6か月のほうが3か月より小さくなりました。ただし著者は、適応が和らいだ可能性と、参加者が少なく同じ効果を2回検出できなかった可能性を挙げており、だるさが予定どおり消える証拠ではありません。
たんぱく質を増やせば、ダイエット中のだるさは減る?
たんぱく質が不足していたなら、間接的に役立つことがあります。記録でたんぱく質が少なかったなら、この記事が挙げる直せる原因の1つだからです。本当の問題が睡眠や大きすぎる差にある場合は、万能の解決策にはなりません。
カフェインは大きすぎるカロリーの差を隠せる?
感覚を一時的に隠せても、原因の差は解消されません。遅い時間のカフェインは、Spiegelらの研究が翌日の空腹感の増加とエネルギー低下に結びつけている、睡眠不足を招くおそれもあります。
午後の眠気は、ダイエット中のだるさと違う?
重なることもありますが、食事量に関係なく出る午後の眠気は、制限そのものより睡眠やカフェインの時間を疑うべきサインです。眠気の強かった日を、記録の睡眠とカフェインの列と比べると、見分けるきっかけになります。
出典
- Redman et al., "Metabolic and Behavioral Compensations in Response to Caloric Restriction," PLoS One 2009:25%制限群と、本文で示した制限群を合わせた場合の、総エネルギー消費量、補正後の代謝適応、活動関連のエネルギー消費量のCALERIE試験の数値。
- Spiegel, Tasali, Penev & Van Cauter, Annals of Internal Medicine 2004:睡眠が短いときのレプチン、グレリン、空腹感、食欲の変化率。
- Restoration of Muscle Glycogen and Functional Capacity, PMC review:グリコーゲン枯渇の境界値と、再合成の速さの数値。
- Leibel, Rosenbaum & Hirsch, New England Journal of Medicine 1995:体重が変わるとエネルギー消費が補償的に下がるという定性的な知見。
- Avocaloの編集方針:Avocaloがガイドの数値をどのように調べ、確認しているか。
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